(社)飯田青年会議所では、小学生5・6年生を対象とした『見て・聞いて・ふれて・感じる!職場体験』を8月10日(火)に開催しました。
多くの応募の中から選ばれた80人の小学生たちが、市内約20の事業所で仕事の世界に挑戦です。
この体験は、長期間行う中学生の職場体験とは異なりこの日1日だけではありますが、この貴重な体験を無駄にしないため、先週8月3日(火)には「事前勉強会」が行われました。
ここでは、あいさつや返事の大切さ、名刺交換の仕方などを勉強しました。名刺は手作りです。1人10枚用紙を渡され、自分をアピールするために氏名だけでなく思い思いのセールスポイントを裏面に書き込んでいました。
そして、職場体験の目標設定も行いました。
【全体目標】
あいさつをしっかりする
しっかり体験して楽しんでくる
この2つの目標に加え、個人の目標もそれぞれに設定しました。短い時間ではありましたが、しっかり心の準備ができたと思います。目標を真剣に考える小学生たちの姿から、体験後にはみんなの前で「できました!」と発表されることが期待されます。
8月10日(火)、いよいよ体験当日を迎えました。全員『職場体験』というお揃いのTシャツを着て、今日1日仕事の世界への挑戦が始まりました。どんな1日になるか、夕方の発表会が楽しみです。
この日、飯田市役所では、青年会議所主催「職場体験」に併せて「市役所子ども参観日」を行いました。「市役所子ども参観日」とは、職員のお子さんを職場に招き、親の働きぶりを見学したり、実際に仕事の体験をしたりという事業です。飯田市が推奨するキャリア教育と家庭教育の啓発につながる事業として企画したものです。
この日は、青年会議所の「職場体験」の参加者2名と、「市役所子ども参観日」での参加者19名、併せて21名が市役所にやってきました。
最初の日程は、牧野飯田市長とのご対面です。
牧野市長からは、飯田の大火から復興を願って作られたりんご並木のこと、飯田の代表産業である水引や精密機械工業のこと、地域の人々の手によって作られたJR飯田線のことなどについてお話をしていただきました。
お話のあと子どもたちから、
「市長さんは、人形劇をいくつ見ましたか?」
「市長さんに夏休みはあるんですか?」
などと子どもらしい質問が出され、短い時間でしたがとても微笑ましいやり取りが繰り広げられました。
続いて、市役所の庁舎内を全員で見学して回り、その後お父さんお母さんの職場に分かれて、親の仕事ぶりを見学したり、実際に仕事を体験したりしました。
ほんの1時間程度の時間でしたが、子どもたちはしっかり働く体験ができたようです。来年もまた来たいという感想が多く寄せられました。「市役所子ども参観日」はここで終了です。
さて、青年会議所の「職場体験」は、まだまだ続きます。
午後も1時間程度の体験を行い、14時30分ころになると、子どもたちが市内のあちこちの事業所から市役所に集まってきました。
一人ひとり1日の振り返りを行い、同じ事業所で体験したグループで1枚の模造紙に成果をまとめていきます。同じグループの違う学校の児童とは、1日中同じ時間を過ごしたこともあってすっかりお友達になった様子。和気あいあいと作業が進められていきます。
15時を過ぎ、それぞれの事業所ごとに発表の時間となりました。
どのグループも、誰がどの部分の発表をするか、事前に役割分担がきちんとできています。
発表は、事業所名、自己紹介から始まり、体験してきた内容、一番印象に残ったこと、今後やってみたいことなどについて、元気良く行われました。
その中のいくつかの発表を紹介します。
〇飯田ケーブルテレビ
(上郷小6年 Mさん・Nさん・Aさん、 5年 Nさん)
1 体験してきた内容
見学、撮影、機械操作、アナウンス体験、ディレクター体験
2 一番印象に残ったこと
・カメラ1台買うのに300万円のお買い物をしないとだめだというのにビックリした。
・カメラの重さが8kgもあってビックリした。
・自分がカメラでとった事が画面に映ったこと。
3 今後やってみたいことや将来の夢
・私はディレクターになりたいと思いました。ディレクターでみんなに指示を出したりしてみたいと思いました。
・私はカメラマンになりたいと思いました。カメラマンになって、自分のとった動画でみんなを笑顔にしたいです。
〇飯田病院
(浜井場小6年 Sさん、 5年 Hさん・Oさん、 喬木第二小6年 Kさん)
1 体験してきた内容
患者様の送迎、話し相手、足浴、配膳、ベッドのシーツ交換
2 一番印象に残ったこと
・コミュニケーションのとり方がスゴイ
3 今後やってみたいことや将来の夢
・病院関係、看護師、保育士
・お年寄りの楽な世界をつくる
〇木下建設
(下條小6年 Kくん・Oくん、 鼎小5年 Sくん、 上郷小5年 Iくん)
1 体験してきた内容
大型重機の運転、型枠組立て、生コンクリートの打設、バイパス水路トンネルの歩行
2 一番印象に残ったこと
・大型重機(1.0㎥級ブレーカー)の運転
・コンクリート破壊(6t)
3 今後やってみたいことや将来の夢
・建設家になる。そして自分の会社を建てる。
〇天使のしっぽ
(阿智第一小6年 Kさん、 上郷小5年 Sさん、 喬木第一小5年 Fさん、 座光寺小5年 Mさん)
1 体験してきた内容
・接客をたくさん練習して、実際にお客さんが来た時に、うまくあいさつができた。
・犬の種類によってシャンプーがちがっておどろいた。
・切った毛のりょうが多くておどろいた。
2 一番印象に残ったこと
・休みなしに働いてかっこよかった。
・あばれている犬でもトリマーの人にかかればおとなしくな
ってすごい!!
3 今後やってみたいことや将来の夢
・犬、ねこが好きだからトリマーの仕事をしてみたい。あたらしいことにもちょうせんしたい。
・私のしょうらいの夢はペットショップをひらくことです。体験できてよかった。
〇自衛隊
(伊賀良小5年 Wさん、 座光寺小6年 O君、 浜井場小5年 Yさん、 喬木第一小5年 O君・M君)
1 体験してきた内容
基本教練、自衛隊食体験、基地内見学
2 一番印象に残ったこと
・カッコイイ。すごい。
・基地で特別な戦車が見られて、また乗れてよかった。
3 今後やってみたいことや将来の夢
・女性自衛官にぜったいなりたい!!
・戦車に乗りたい。
・国を守る。
今回の『見て・聞いて・ふれて・感じる!職場体験』は、子どもたちの意欲を高めるために事前勉強会を開催したり、お揃いのTシャツを用意したり、受入れ事業所の皆さんと受入れ方などについて共通認識を持つなど、主催者の青年会議所の皆さんが、とても精力的に行動されたからこそ、このような実のある体験になりました。改めて、青年会議所の皆さんのすごいパワーに敬服する限りです。
さて、私たち飯田市教育委員会も推奨しているこの「職場体験」。飯田市では主に中学2年生が職場体験を実施していますが、子どもたちの勤労観・職業観を育む活動として全国的に注目されており、その効果はとても大きなものがあると感じています。
今回は小学5~6年生の体験でした。
発表にもありましたが、働く大人の姿を見て「かっこいい」「すごい」と感動し、将来の夢を描いた子がたくさんいました。
しかし、それ以上に「周りの人を笑顔にしたい」「お年寄りの楽な世界を作りたい」「国を守りたい」など、他人のために役に立ちたいという感想が多かったことに驚きます。
昨年開催した飯田市キャリア教育推進フォーラムでは、中学生たちが、「私にとって「働く」とは、他人の役に立つこと」と発表していました。「働く」とは俗に「傍(はた)を楽(らく)にすること」といわれます。働く体験を通して、他人の役に立ち、他人に喜ばれ、そしてそのことを自分自身の喜びと感じる。これが職場体験の最も大切なねらいであると、私たちは考えています。
今回の職場体験では、小学生といえども「働くことの意味」を自分なりに感じ取ってきたようです。小学生段階でのこうした体験も、とても重要でとても意味があることを確認することができました。
今回の体験を通じて得た小学生たちの学びから、これからの中学生段階の職場体験のあり方や小中学校におけるキャリア教育のあり方を考えるうえで、とても重要なヒントをいただいたように思います。
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