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「自己肯定感」と「他者信頼感」を育てれば、あとは自分で伸びる~親野智可等(おやのちから)先生の子育て講演会から~

掲載 12 01 2011

「みんなで子育てパワーアップ講座」も5回目を迎えました。今日の講師は「親力」で有名な親野智可等(おやのちから)先生です。親野先生は、静岡県の公立小学校に勤務する中で、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感し、教師としての経験と知識を少しでも子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力できまる子供の将来」を発行しました。具体的ですぐできるアイディアが多いとたちまち評判を呼び、新聞や雑誌、テレビなどのメディアで絶賛されました。親野先生は、現在は教職を退かれ、全国各地での講演や本の執筆活動に積極的に取り組まれています。
p1050397さて、今日の講演会の演題は「子どもをらくらく伸ばす親力とは」です。最初に今日の子育てについて、「テレビに出てくるコメンテーターの多くは、親が子どもを叱らないからだめだと言っているが、そうではない、現実は子どもたちは良く叱られているんです」と話されました。そして、叱られている子どもの例をあげながら、「叱られる」という言葉の本来的な意味は「感情的で否定的」であると語られ、「言い聞かせる、説得する、注意する」等の言葉とは本質的に意味が違うと述べられました。また、子どもたちの日常生活の中では、「感情的で否定的に叱ることは全く必要ない、叱るべきではない」と強調されました。さらに叱られることの弊害として、次の二つを言われました。
一つ目は、「子どもたちは自信が持てなくなる」ことです。言い換えれば「自尊感情」「自己肯定感」が持てなくなり「自己イメージ」が悪くなるということです。特に「存在否定」「人格否定」の言葉は深く子どもたちを傷つける、また「だめ」という言葉は汎用性を持っており、親の言葉として出やすい、注意すべき言葉であると語られました。さらに自己肯定感の持てない子どもは、様々な能力を伸ばすことが出来ないとも言われました。
二つ目は、叱られると素直に聞けなくなる。叱られることが続くと「親に愛されていないのかな、親に好かれていないのかな」という気持ちになり、親に対する不信感、愛情不足感につながると述べられました。親以外の人間関係においても「他者信頼感」が持てなくなり、いい関係を結べなくなると語られました。
では、なぜ親は子どもを叱ってしまうのでしょうか。親野先生は、こう語られました。
p1050394一つは、親はこの子をこうしたいという願いを持っている、ところが現実の子どもは違う。そのギャップを埋めようとして叱ってしまうのではないだろうかと。二つ目は、悪いところは子どものうちに直そうとする。だから叱ってしまう。しかし、持って生まれた資質はなかなか直らない。子どもは吸収力は持っているが、自分を直そうとする意志力は持っていない。自分を変えようとするのは大人になってからでも遅くない、このように述べられました。整理整頓が苦手であった親野先生も、やっと大人になってから苦手を直そうと挑戦し始めたそうです。そして「子どもは自分の苦手なものはなかなか直すことが出来ない」「人間は子どものうちに伸びると言うが、二十歳になってからの方がよっぽど伸びる」と言われ、直そう直そうとして叱ることは、子どもたちに悪影響を与えてしまうと強調されました。
また、やる気のスイッチを入れるのは、子ども自身であること。親はスイッチを入れることは出来ないと語られました。子どもにスイッチが入る時は、困った時と夢を持った時。それまでは親は見守り続けることが大切、ただし自己肯定感や他者信頼感を育てながら待つこと。そうすればやる気のスイッチの入った子どもたちは、意欲的に挑戦しようとすると言われました。

次に子どもたちが育っていく要素について語られました。
一つ目は資質、二つ目は環境(親)、三つ目は自由意志だそうです。この中で親が関われるのは、環境(親のあり方)だけ、つまり全体の1/3です。だから親野先生は、全てが親にかかってくるのではないので、もっと「気楽」に子育てをして下さいとも付け加えられました。その環境作りについては、「方法の工夫」と「環境の工夫」の二つであると言われ、工夫の仕方をいくつか具体的にお話しされました。

○遊びから帰ってきた後、なかなか宿題をやらない子にやるようにさせる工夫
〈 遊びに行く前にさせること・・帰ってきた時、宿題に向かうきっかけになるそうです 〉
・玄関に箱を置いておき、鞄の中身をその箱に出させておく。
・その日使う勉強道具の一式を机の上に出させておく。
・宿題のノートを開いて机の上に出させておく、あるいは、宿題のページに付箋を貼っておく。
・とりあえず1問をやってから、あるいは1字書いてから遊びに行く。
○写真を活用した家庭の環境づくり
・家族みんなで写った写真をなるべく大きくして、部屋などに飾っておく。本人がにっこり笑っている写真がいい。この写真を見ることで、自分は家族みんなに愛されているという「愛情実感」が持てる。これが、頑張るエネルギーにつながっていく。
・子どもが輝いている時の写真を飾っておく。例えば、各種の大会やコンクールなどで頑張っている所の写真など。それを見ることで「私はこんなに頑張れたんだ」という思いになり自己肯定感が育っていく。

このような工夫について話された後、子どもたちに自己肯定感や他者信頼感を育むためには、諦めずにいろいろな工夫をして欲しい。工夫は無限にある、是非実行して欲しいと語られました。それでもだめだったら「子どもの現実に諦め目をつぶる」ことも大切。目をつぶれば、子どもたちは親から開放されて安らかな生活に戻れるのです。不安な生活の中では「自己肯定感」や「他者信頼感」は育めません。「子育て中の家庭は温室でいいのです」と言われました。

最後にまとめとして、自己肯定感や他者信頼感のある人は、社会へ出ても頑張れる、社会の荒波に耐えていけるのです。そのためには、北風の吹く家庭ではなく、子どもたちが安らぎを感じられる温かな家庭が大切ですと語られました。さらに「否定的な言い方はしないように、肯定的な言葉をかけて下さい。そうすれば、子どもが素直になります。そして言葉が変わります。そして子どもの人間関係も良くなります。そして親の言葉が変わります。そうすれば親もプラス思考で考えられます」と締めくくられました。

約1時間半の講演会でしたが、具体例を交えてのお話なのでとても分かりやすく、あっという間に時間が過ぎたように思います。そして参加者の「親力」もパワーアップしたのではないかと思います。「これからは、家族で親野先生のメルマガを見ます」と話していた参加者もいました。今日の演題は「子どもをらくらく伸ばす親力」でした。肩の力を抜いて「気楽」に楽しく、子育てをしていきましょう。

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親もにっこり・子どももにっこりのコミュニケーション~渡辺照子先生のコーチング講座から~

掲載 11 28 2011

「子育てパワーアップ講座」も4回目を迎えました。今回は、国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチの渡辺照子先生をお迎えしての「子育てコーチング」講座でした。渡辺先生には平成21年度からこの講座に来ていただき、親と子どもの心を結ぶコミュニケーション法について指導をしていただいています。今年もエネルギッシュにユーモアを交えて、楽しくお話をしていただきました。

さて、今年の講座も参加者同士がペアをつくり、会話を通してコミュニケーション法を学ぶというものでした。会話では、特に相手の話の聞き方が重要です。子どもの話を聞く時もそうですが、相手の話をさえぎることなく、自分が次に話すことを考えることなく、「耳を澄ませて聞く」ことが大切であると、渡辺先生はいつも話されています。
最初の会話のテーマは「わが子にどんな人に育って欲しいか」(育って欲しい欲しい未来像)でした。ペアで2分ずつ子どもの未来のイメージを語り合いました。渡辺先生は、「その未来のイメージが、子育てのゴールです」と話され、「何のために子育てをしているのか、時々立ち止まって考えることが大切です」と述べられました。

p10503021次に、渡辺先生は「自分はどんな感情で子育てをしているのでしょうか。それをキャッチしてみることが大切です」と語られ、それぞれの子育てについての感情(楽しいとか苦しいとか等の自分の気持ち)をレジュメにメモするように言われました。そして、書いた感情をまたペアで語り合いました。自分の感情というものは、普段はあまり意識しないものなのです。しかし、自分の感情に気付いた時は、「ああそうなんだ」と心が穏やかになれるのです。渡辺先生は、「自分の感情に気付いていられる状態が大切です、自分の感情を自分で受け止めてあげて下さい」と語られました。

次にわが子のよさについて、語り合いました。渡辺先生は「本当に子どもを見ているでしょうか、わかっているでしょうか、そしてその上で子どもに接しているでしょうか」と問われ、「これからわが子とどんな関係ですごしていきたいと願っていますか。その上で、わが子を見て下さい」と話されました。そしてまたペアで、それぞれがこれから願う親子関係を願望を含めて語った後、自分の子のよさ、かわいさ、持ち味などを語り合いました。ペアで語っている姿を見て、渡辺先生は「今のみなさんは素敵です。キラキラ輝いています」と語られましたが、やはり自分の子どものよさを語れることは、とても嬉しいものです。よさを語った後で子育てを考えると、いろいろなアイディアが出てくるものですと、渡辺先生は話されました。

p1050305次は、子育ての悩みの解決法の学習です。悩みをお互いに相談し合っている時、堂々巡りになってしまいなかなか新しい解決方法が出てこない時があります。そんな時の一つの解決法です。渡辺先生は、「解決しない状態で考えるのではなく、解決した状態で考えると答えが出てきます」と語られました。そして、ペアで今自分が抱えている悩みを語り合った後、その悩みが解決した状態からペアで会話を始めました。悩みを聞く人は、次のように問いかけていきます。
○「おめでとうございます」「今、悩みが解決してどんな気分ですか」
○「毎日の生活は、解決する前と今では、どんな違いがありますか」
○「どうやって解決したんですか。詳しく聞かせて下さい」
○「解決につながったのは、何がキーポイントでしたか」
相談した人はこうした会話の中から、自分で解決のヒントを見つけることができると渡辺先生は語られます。それは、解決をしていない状態から解決した状態にワープすることで、視点を変えて考えることができるからだといいます。参加者にとってこの方法は、今までに考えたこともない、まさに「ミラクルな解決法」であったと思います。

p1050315最後に、「親がにっこりでいられるためには、日々自分の良さとか持ち味を自覚していられると元気になれる、にっこりになれるのです」と渡辺先生は語ります。親がにっこりしているためには「自分の強み」(よさとか持ち味など)さがしが大切とのことです。そして「親がにっこりでいられると、子どももにっこりでいられます」と渡辺先生は強調されました。

今年も渡辺先生から、明日からの子育てに活用できる沢山のヒントをいただいたように思います。参加者からは、次のような感想が聞かれました。

○楽しかったです。気持ちが楽になりました。今のままでいいのかなと自己肯定できました。
○本当に楽しい時間でした。自分の子育てをじっくり考えるいい機会になりました。前向きな気持ちになれました。
○渡辺先生の講座は、今回で3回目になりますが、毎回、笑顔で家に帰られるような気がしています。 家に帰って、にっこりしあいたいと思います。今の幸せを自分で気づけるように生活できたらいいなと思いました。
○子どもの感じようを受けとめたいと思いました。自分が子どものことを大好きで、子育てを楽しんでいるんだと実感することができてよかったです。

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子どもの思いや願いをどのように受けとめるか~子育てパワーアップ講座(第3回)・小木曽計男先生をお迎えして~

掲載 11 24 2011

本年度の子育てパワーアップ講座も3回目になりました。講師には、飯田女子短期大学兼任講師で臨床心理士の小木曽計男先生をお迎えしました。小木曽先生は、長年、児童相談所にお勤めになられ、不登校や児童虐待の問題などに関わってこられました。

最初に「人の心を考える上で大切なこと」として、何点かお話しされました。
○人間は一人一人違っている、勿論子どもたちも思うことは違っている
○人の心は表現しない限り相手に伝わらない
○心の持ち方はその人の自由である
○人は考えることはできるが考えないようにすることはできない
子育てにおいても、この考えが基本であると話されました。

dsc01081次に、今の子どもたちが育つ環境について、「携帯電話がないころは、相手のことを想像したり思いやったりすることがあったが、最近は携帯電話の発達ですぐ相手とつながることができてしまい、相手の心を考えることができにくくなってきている、便利さが心をどんどん弱くしている」と話されました。もう一つ「今の子はやることが多すぎて忙しい、じっくりと時間を使って考えたりすることができにくくなっている、忙しさが心の豊かさを奪っている」とも語られました。そして、「今の社会は高速道路を走っているようだ」と話され、子どもたちには「多少時間が遅くなっても、周りの景色を楽しみながら普通の道路を自分のペースで歩んでいくことが大切ではないか」と述べられました。

次に乳幼児期の子どもの思考について話されました。「発達には原則、順序、時期、個人差がある」と言われました。例として歩行について、はいはいする段階がまず大切で、そこで立つために必要な力を十分付けてから歩行に移行させることが重要である。はいはいする段階にしっかり力を付けていない子は、例え立てても後に姿勢が悪くなったりすることがあると語られ、発達の段階毎にしっかり力を付けて、次のステップに行くことが重要であると述べられました。
また乳幼児期には「親子の関係づくり」が特に大切と強調されました。親子の信頼関係をしっかり育むこと、これが「愛情」であり、この愛情が育ってないと親に叱られても反発することが多くなると述べられました。

さらに乳幼児期の思考の特徴は、「自己中心的」「経験的・具体的思考」であるので、まずは子どもの言うことを受け止め、なるべく具体的に分かりやすく話をすることが大切であると語られました。そしてどの子も乳幼児期には「自己主張期」や「質問期」がくる、これはどの子も通る道である、だから心配しないで、その時も子どもの話を良く聞いてやり、子どもにしっかり返してやることが大切であると話されました。

次に乳幼児期の親のかかわり方について、具体的に何点かお話しされました。
○「はやく」「たくさん」「じょうずに」という言葉は、親が余裕がない時によくかけてしまう 言葉であるが、これは競争の論理である。人生は競争ではない。その子らしさを伸ばすような言葉がけを大事にしたい。
○思いこみや決めつけをしない。もっと子どもをいろんな角度から見てあげたい。
○いやみはやめて、わかるように教えてあげる。「また、靴の紐がほどけているよ」ではなくて、 「靴の紐を結ぼうね」というように、どうすればよいのかを具体的に教えてあげることが大切。
○人格攻めや前科攻め、また他の子との比較はしない。「ばか」「ちび」とかいうような人格を 否定する言葉、過去のことを持ち出して叱ること、そして兄弟や他の子と比較するようなことは、特に慎みたい。

最後に小木曽先生は、どの子の瞳も「安心して、自信を持って、自由に自分らしく生きたい」と訴えている。そんな子ども達の訴えに、心を寄せていくことが重要であると話されました。

小木曽先生のまとめの言葉です。
○人は自分が愛された分だけ人を愛しながら大人になる。(人を愛せる大人になる)、大事なことは、親がいかに愛したかでなく、子どもがいかに愛されていると感じたかである。子どもの目線に立った育ち合いは、「虐待」とは無縁である。

dsc01092小木曽先生からは、乳幼児期の子どもの特徴と子どもへのかかわり方を、児童相談所でかかわった事例を通して、大変わかりやすく話していただきました。
小木曽先生のお話の後、参加された皆さんが6~7人のグループに分かれて感想を述べ合いました。次のような感想が聞かれました。
○今の自分には、子を育てるのに全く余裕がなくて、子にとってはかわいそうな言動をしていた ことを反省しました。具体的な言葉がけについて今日は沢山ヒントを頂いたので、リセットして子どもへの言葉がけをしてあげられそうです。
○ 一人一人の子育ての仕方は違っていたことに安心しました。子どもの思考は自己中心的であり、決してわがままじゃないんだと思いました。
○子どもが一人一人違うこと、その子の良い面を見つけてあげられることが大事だと改めて感じた。子育てをめぐって夫婦でけんかをしたりしてしまうが、家族が仲良いことが子どもにとって安心できるということを肝に銘じていきたいと思いました。

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絵本の新しい楽しみ方を知りました~子育てパワーアップ講座・杉山三四郎「絵本ライブ」から~

掲載 09 21 2011

台風12号が四国、中国地方を通過する中、子育てパワーアップ講座の2回目が竜丘公民館で開かれました。飯田も台風の影響で強い雨が降っていましたが、100名余の親子が集まりました。今日の講師は、絵本と童話の店「おおきな木」代表の杉山三四郎さんで、演題は「三四郎流 絵本の楽しみ方」です。杉山さんには、絵本をスライドで映しながら、絵本の文を音楽にのせて歌うという「絵本ライブ」をしていただきました。

p1050099絵本ライブに入る前に、中川ひろたかさんの「こんにちワニ」という絵本を読んでくれました。
言葉遊びの絵本です。「いただきマスク」「いないないばあちゃん」「どうもすいませんぷうき」「ただいマントヒヒ」など、言葉の語尾をほんの少し変えたりするだけでとても楽しくなります。三四郎さんは、言葉のおもしろさをジェスチャーをまじえユーモアたっぷりに伝えてくれました。ストーリーがなく言葉遊びだけの単純な本ですが、言葉の変化のおもしろさに子どもたちは大喜びです。

p1050105さて、いよいよ「絵本ライブ」です。ギターを抱え、口にはハーモニカ、絵本の文にメロディーをつけて歌います。最初は川上隆子さんの「のびのびのーん」。いろいろな登場人物が、元気いっぱい気持ちよさそうに「のびのびのーん」と言いながら伸びをするというお話です。会場のみんなで「のびのび」をした後、三四郎さんの歌が始まりました。軽快でまさに「のびのび」をしたくなるような感じの曲です。「のびのびのーん」のフレーズが繰り返し繰り返し出てくるので、すぐにでも歌えそう。子どもたちは手拍子を打ちながら、登場人物の「のびのびのーん」を楽しんでいました。

次の絵本は、木坂涼さんの「おっとっと」。いろんな動物のはらはらどきどきするような「おっとっと」の場面がとても楽しく描かれています。この歌も「おっとっと」のフレーズが繰り返し出てきます。三四郎さんの歌に合わせて、自然に「おっとっと」と声が出てきそうです。

p1050109次の絵本も「あるのかな」というフレーズが繰り返し出てくる織田道代さんの「あるのかな」。三四郎さんは「だじゃれ絵本」と言います。「ミミズにみみはあるのかな。オオカミにかみはあるのかな・・」とだしゃれが続きますが、ことばの流れにリズム感があって楽しい絵本。それを三四郎さんが歌うと、よけいに楽しくなります。
三四郎さんは言います。「ぼくは何もかも歌にしているわけでなく、絵本を普通に読んでいて自然にメロディーやリズムが浮かんでくる絵本に曲を付けています」。この曲は、言葉の意味を理解できないとあまり面白くないのですが、ちょっと小さい子どもたちには難しかったかも知れません。でもとてもリズム感のある曲で、三四郎さんの歌を聞いているだけで楽しかったのではないでしょうか。

さて、次の3冊は、三四郎さん曰く「下ネタシリーズ」。紹介してくれた絵本は、「おかあさんのパンツ」「おならうた」「ぼくがおっぱいをきらいなわけ」。「おならうた」は、谷川俊太郎さんの文。「いもくって、ぶ。わらって、ぴ。こっそり、す。・・」といろんなおならの音が聞こえてきます。楽しいおならでいっぱいの絵本です。歌った後、いろんな玩具や日用品などを使って、いろんなおならの音を紹介してくれました。どんなおならの音が出てくるのか、子どもたちは静かに聞き入っていました。

そして次の二冊は、三四郎さんが歌う絵本の曲の中でとても評判のいい曲です。
最初は木坂涼さんの「はたらくんジャー」。工事現場などで働く車がたくさん出てきますが、それらを全て乗りこなして働くかっこいい「はたらくんジャー」。とても力強い歌ですが、歌からは「はたらくんジャー」の優しさも感じられます。ヒーローものが好きな男の子たちには、とても受けたのではないでしょうか。

そして最後は、内田麟太郎さんの「ぶきゃぶきゃぶー」。ブタおじさんのバスにいろんな乗客を乗せたり、降ろしたりするお話で、奇妙で楽しいお話ですが、三四郎さんが歌うとさらに面白さが増してきます。この歌を一度聞いたら「ぶきゃぶきゃぶー」のフレーズが耳から離れなくなったという人が多いそうです。みんなで手拍子をしながら、最後の絵本を楽しみました。

「ぶきゃぶきゃぶー」の後には、三四郎さんのオリジナル曲「子どもたちよ」を歌っていただきました。歌からは、三四郎さんの子どもたちに寄せる熱い思いが伝わってきました。

最後に三四郎さんは、絵本についてこう語ってくれました。

「まず、子育てを楽しんでください。その楽しむためのツールの一つとして絵本を読んであげてください。絵本は生真面目に読む必要はありません。絵本でいっぱい遊んでください。また、感情を出さないように読みなさいという人がいますが、人間には感情があります。だから言葉に感情が出てしまいます。だからそれを自然に出せばよい。しかし、わざとらしく出す必要はありません。」

p1050120三四郎さんの絵本ライブ。感動的なステージでした。そして、いつもとちょっと違う絵本の世界へ案内してもらったように思います。言葉にメロディーをつけることで、お話の世界が広がります。その絵本の新しい世界を親子で楽しめたように思います。
「イメージを描く力」「聞く力」「美しいものに目を開く力」など、絵本を通して育つものはたくさんあります。これからも絵本を通して親子で感動を共有し、親子の絆を深めて欲しいと思います。
会場に並べられた絵本の周りには、いつまでも絵本を手にとって読む親子の姿がありました。

(参加者の感想)
○言葉だけでなく、歌や音楽で伝わることって、素敵で楽しいなと思いました。絵本は文字だけで読んでいると読みにくいもの、間がもたないのもあるけど、自由に楽しみながら読むのはできそうな気がした。
○弾き語りはリズムがあって、絵本の言葉が生き生きとして、絵も動き出しそうにみえ、大人も楽しめました。自由に読み聞かせていいことを教えてもらいました。読み聞かせが楽しくなりそうです。
○絵本の読み聞かせの講演会などに参加したこともありましたが、自分ももっと楽しみながら読んでもいいんだと思えました。また、今夜からあまり固く考えすぎないで楽しんで子どもたちに絵本を読みたいと思いました。

(三四郎さんのブログより)
久々に、長野県で絵本ライブ。中津川から恵那山トンネルを越えるとなるとちょっと遠い気がします。でも、楽しみに待っていてくれる人たちがいるというのは、こちらも心躍ります。
今日のお客さんは、親子で約100人。子どもたちからの突っ込みも結構あって、なかなかにぎやか。みんな大喜びで帰っていってくれたんじゃないかな。
「絵本は感情をこめないで読むべきだ」などとおっしゃっている方がたくさんいますが、言葉には必ず感情(心)があるわけで、感情を込めないというのは、それこそ不自然なんじゃないでしょうか?そんな話も大人の方たちにさせていただいたりもしたのですが、
帰り際に、「絵本はまず楽しむことが大事なんですよね」とか、「自由に読んでいいんですね」と、おっしゃる方もあったりで感謝されました。
そうなんですよね。あたりまえのことのように思うのですが、そうでもないようなことがまかり通っている向きもありますね。
みなさん、絵本は楽しく読みましょう。

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親野智可等先生講演会のお知らせ

掲載 08 29 2011

11月26日(土)、「みんなで子育てパワーアップ講座」の第5回目が飯田人形劇場で行われます。
今回の講師は教育評論家親野智可等さんです。
「子どもは親の力、親力で決まります」と親野さんは語ります。「親力」とは、親の教育力です。
親野さんが発行するメルマガ「親力で決まる子どもの将来」は子育て中の親たちに圧倒的な支持を得ています。
『「親力」で決まる!』 『「プロ親」になる!』等、著書も多数で、テレビ出演も数多くされています。
多くのみなさんの聴講をお待ちしています。

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平成23年度「子育てパワーアップ講座」第2回のお知らせ

掲載 08 10 2011

9月3日、竜丘公民館で「みんなで子育てパワーアップ講座」の2回目が開かれます。
今回は「絵本の楽しみ方」について杉山三四郎さんが「絵本ライブ」を通して、教えてくれます。親子一緒に参加できます。多くの皆さんの聴講をお待ちしています。

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「結いタイム」の実践を通して「生きる力」と「学力」の向上を~子育てパワーアップ講座・西山薫先生の講演会から~

掲載 07 20 2011

今年も飯田市教育委員会主催の「子育てパワーアップ講座」がスタートしました。平成20年度から始まった講座ですが、講師の先生の話を聞いたり仲間と語り合う中で、自分の子育てを見つめ直したり、今までと違った視点で子育てを考えたりすることができるようにとの願いから始められたものです。

p1040764本年度は、飯田市教育委員会で推奨している「わが家の結いタイム」(親子のふれあい)にかかわっての講座を何回か計画しました。
今年最初の講座は、清泉女学院短期大学副学長の西山薫先生をお招きして「家庭が育む生きる力と学力」という演題でお話をしていただきました。

最初に「子どもの育ちの変化」ということで、今の子どもたちの生活リズムの乱れ、孤食の増加、運動能力の低下、外遊びの減少などを話され、そのことが生活や学習面での意欲や集中力の低下につながっていると語られました。特に外遊びについては、友達と遊んでいない子ほど自尊感情が低く、また自分の気持ちをコントロールできにくくなっていると言われました。
11こうした現在の子どもたちに対して、家庭としては生活リズムや基本的習慣の確立、家庭や外での体験活動を充実していくことなどをあげられました。特に結いタイムの一つの内容である家庭における「お手伝い」の意義については、自立心を育て伸ばす、自己効力観や自信が持てるようになると述べられ、お手伝いをする子は、正義感と問題解決力に優れていると語られました。

また、結いタイムの「みんなで話そう、スイッチを切って」については、平成20年度の全国学力・学習状況調査を基に話され、テレビやゲームなどのメディアとの接触が少ない子ほど、国語や算数の学力が高いと語られ、また家族と学校での出来事を話している子も、同じように学力が高いと述べられました。さらに「ノー・テレビデー」に取り組んでいる学校の児童は、取り組んでいない学校の児童に比べ、学習への取り組みが前向きであること、読書をする子が多いことなどを話され、乳幼児期のうちから親が子どもに対してメディアコントロールをしていくことが大切と訴えられました。

21最後に「生きる力」と「学力」の関連について話されました。この二つの力を関連づけているのが「学びの基礎力」であること、この基礎力を乳幼児期から培っていくことが、将来における「生きる力」となり教科学習における「学力」となっていくと語られ、その「学びの基礎力」をつけるためには、「直接体験」「人との関わり」「生活習慣」が大切であること、具体的には、「わが家の結いタイム」で推進している4つの内容(「会話」「お手伝い」「読書」「あいさつ」)や「生活リズムの確保」「自然体験」「友達との外遊び」などをあげられました。

約1時間余のご講演でしたが、具体的なデータを用いたとても分かりやすいお話に、聴講された多くの皆さんは納得されたのではないでしょうか。そして「わが家の結いタイム」のもつ意義を再確認させていただいたような気がします。

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平成23年度「みんなで子育てパワーアップ講座」のお知らせ

掲載 05 31 2011

「みんなで子育てパワーアップ講座」を、今年度も開講いたします。

講師のお話をお聞きし、仲間と語り合いながら、今までの自分の子育てを見つめたり、違った視点から子育てについて考えてみませんか?
そして、子育てについて考える仲間たちとつながりを持ってみませんか?

全国的にご活躍されている多彩な講師の先生方を、飯田にお招きします。
お父さん、お母さん、地域の皆さん、どなたでも参加できます。お気軽にお申込ください。

詳しくは、次のチラシをご覧ください。

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◎次のフォームからも、お申込できます。

※お申込みありがとうございました。確認画面は表示されませんのでご注意ください。入力内容をよくご確認のうえ送信ボタンを押してください。
※メールアドレスをご入力いただいた方には、内容確認のメールが返信されます。ご確認ください。

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「子どもたちの自己評価を高めてください」 ~明橋大二先生からの子育てハッピーアドバイス~

掲載 01 14 2011

p1010626子育てパワーアップ講座も5回目を迎えました。今回の講師は、「子育てハッピーアドバイス」シリーズの著者でお馴染みの明橋大二先生です。昨年度に引き続いて、子育て講座に来ていただきました。今年も鼎文化センターに、約170名もの皆さんが集まりました。

今年の演題は、「子育てがラクになるコツ教えます」でしたが、講演の内容は、昨年同様、「子どもたちの自己評価の極端な低さ」をめぐる話でした。そして、今年も自己肯定感や自尊感情を育むことの大切さを訴えられました。

最初に新聞の投書にあった思春期の子どものこんな悲痛な叫びを紹介されました。

「私たちの反抗の裏には、助けてという救いを求める声が隠されています。だから、私たちを認めてください、必要としてください、愛してください。」

e382b9e383a9e382a4e383891明橋先生は、今の子どもたちの多くがこういった感情を持っているのではないだろうか、そしてこの叫びには、今の子どもたちが親に求めているものすべてが表されているような気がすると述べられました。そして、「私は生きている価値ある大切な人間」「私は必要とされている存在である」「私は生きていていいんだ」「私は私でいいんだ」というような自己肯定感や自尊感情を育むことが、今大切であると語られ、こうした感情は子どもたちが生きていく上での土台になる、3歳までには大切に育んでいきたいと話されました。

p1010629また、子どもたちを取り巻くいろいろな問題、例えばひきこもり、切れる子、非行など、それらの問題の根っこには、自己評価の低さがあるとも話されました。現在、学力をめぐる問題、子どものしつけにかかわる問題などがクローズアップされているが、自己評価の問題はあまり話されていない、自己評価の低さの問題こそ議論されるべきであると述べられました。

e382b9e383a9e382a4e383892次に、子どもの成長に親がどう関わったらよいかが語られました。子どもの成長は、依存と自立の繰り返しである、親に依存してきた時には「甘えさせる」ことが大切。子どもの心の寂しさをしっかり受け止めてあげること、それが自立につながると話され、寂しさを物で埋めるようななことはしない。それは「甘やかし」であると言われました。さらに、親がしてはいけないこととして、高校生の「父よ何か言ってくれ、母よ何も言わないでくれ」の言葉を出され、それは「過干渉と放任」であると言われました。

また、自己評価を高くするための親の具体的な対応としては、「できないことより、できる所に注目すること」「できて当たり前でなくて、できなくて当たり前」「比較するなら、以前のその子と」「子どもの頑張りを認めてねぎらうこと」、そして最後に「ありがとうを言うこと」の5つを話されました。特に「ありがとう」という言葉は、相手の存在感を高めることができる、自分みたいな人間でもいいんだという思いにさせることができる大切な言葉であると語られました。

また、子どもに切れてしまう時には、肩の力の抜くことの大切さ、子どもを変えようとするよりも子どもがすでにもっているいい所に注目することの大切さなども話されました。
最後に絵本「おこだでませんように」(小学館)の読み聞かせをされました。怒られてばかりいる子の心の中を描いた絵本です。

p1010633この子が七夕様の短冊に「おこだでませんように(おこられませんように)」と書いたことで、周りの大人たちがいつも怒ってばかりいた自分に気付いていく話ですが。おそらく会場にいた皆さんは、誰もが子どもの頃を振り返り、共感するところが多くあったのではないかと思います。大人としての立場から、ついつい子どもを怒ってしまいがちな時は、この絵本を思い出すといいかもしれません。

講演後の質問タイムでは、参加者から子育てについての具体的な質問に、明橋先生は丁寧に答えてくださいました。また会の終了後には、明橋先生のサイン会があり、いつまでも長い行列ができていました。

(参加者の感想)

○面白く、とてもためになりました。心が温まりました。先生に会えて実際に先生のお人柄にふれて、話を聞けたことに感謝します。本では得られなかったことです。

○先生のお話は、和やかな口調で心にスッーと入っていきます。自己評価を育むこと、また心に置きながら毎日の育児に取り組んでいきたいと思います。これからも頑張ろうという気持ちになりました。

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豊かな「子ども時代」を取り戻す~子育てパワーアップ講座・西山薫先生講演会より~

掲載 01 12 2011

11月26日、松尾公民館で4回目となる「子育てパワーアップ講座」が開催されました。今日の講師は、清泉女学院短期大学副学長の西山薫先生です。西山先生は、長野県「少子化問題を考える懇談会」の会長をされたり、ながの子ども・子育て応援県民会議の委員などもされており、「地域における子育て支援」の研究では、長野県の第一人者の先生です。今日は、「親の役割と地域における子育て支援」と題してお話をしていただきました。

  
最初に「親の子育て力の危機」について話されました。育児の知識について育児本に頼っている親が多くなっていること、地域での関わり合いが薄くなり親子が孤立傾向にあること、子どもに対して過剰な期待を抱く親が多くなっていること、逆に無関心な親も増えていることなどが話されました。こうした親に対しては、地域においてみんなで支援していくことが大切と述べられました。

  
img_3782 次にこれからの「子育ち」に大切なこととして、ベースとなる家庭生活や・日常生活の見直し、特に生活のリズムや基本的習慣の確立や基礎体力の確保の必要性を強調されました。また、生きる力の基礎を培うために、地域社会での「体験」の重要性も話されました。今日の子どもたちの体験不足からくる運動能力の低下や達成感や成就感の低下は、学習意欲の低下につながり、自尊感情の弱化にもつながっていると述べられました。
具体的な体験としては、「群れて遊ぶこと」「自然・生活体験」「お手伝い」等をあげられました。そして「大人になって自分から率先して行動している人ほど、子どもの頃いろいろな大人と話をし、大勢の友達と遊び、家の手伝いをしている」、「同じように大人になって目標をもって仕事をする人ほど、子どもの頃、親と会話をしいろいろな大人と話をし、大勢の友達と遊んでいる」というデータを示されました。
こうした体験を推進していくためには、家庭だけでなく地域社会と連携した取り組みが必要と語られました。
最後に、地域には自分の経験を子育てに役立てたいという人や子どもの教育に関心を持っている人などがいる。そのような人々を巻き込んで、地域で子育て支援をしていくことが大切、そのことで地域社会の活性化にもつながるとまとめられました。
約1時間余のお話でしたが、具体的な事例やデータをもとに分かりやすくお話をいただきました。現在、飯田市で推進している体験活動を中核とするキャリア教育についても、子どもたちの人生に大きな影響を与える大切な教育であるとも話されました。

  
img_3794講演の後、参加者がグループに分かれて意見交換をしました。やはり、幼児期における体験の大切さが語り合われました。「近所に遊び相手がいない」「近くに遊べる環境がない」などの悩みも話されました。また、「親と同居するか迷ったが、同居してみて親から育児についてアドバイスをもらえることはとてもありがたい」との話もありました。

  

(参加者の感想)
○ 子育てに必要なことは、たくさんの体験をさせることや、いろいろな人とのふれあいや親との会話がとても大切なことを知りました。つい目先のことを考えて危ないからとか汚れるとかではなく、見守りながらたくさんの体験をさせてあげられるようにしたいと思います。
○ 人とのかかわりの大切さを改めて感じました。体験すること、そこに誰かとかかわるということです。子どもが小さいので、いろいろな体験をあたたかくゆるく見守りながら、たくさん一緒に体験などをしていきたいなと思いました。

 

  

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