掲載 03 05 2009
2月8日と15日の全2回にわたり『まちかど博物館 いざ!手仕事の達人に親子で弟子入り!第2弾』が開催され、2組の親子が参加して座布団づくりに挑戦しました。
今回の達人は、諏訪町にある『金山ふとん店』さんの金山社長さんと、妹の松沢登喜子さんです。
初回は、金山さんに布団と睡眠のことについてお話をしていただきました。
「寝る事は生活の一部です。布団は、自分が明日元気になるための道具なんです。綿も産地によって手触りが全然違うんですよ。」
と見せていただいたのは、テキサス綿、天津(テンシン)綿、メキシコ綿etc・・・
子どもたちは綿を触って感触を確かめます。弾力のあるもの、ふわふわしたもの、ちょっと色が濃いもの。一般的に売られている化学繊維から出来た綿とは全く違う、思わずほおずりしたくなるような気持ち良さです。
綿打ち(布団などの中の綿を細かく繊維にして再生すること)は、今は機械作業だけれど、手作業だったときの昔の道具も見せてくれました。
お話のあと、松沢さんが、座布団を実際に作って見せてくれました。松沢さんはあっという間に手早く作り上げましたが、見ていた親子の顔には何となく「難しそう・・・」の文字が・・・
2回目は、東野公民館で、座布団作りに挑戦です。
ふかふかの触り心地の幻の綿「天津綿」を使って、松澤さんと金山さんが丁寧に教えてくれました。難しいところはお母さんに手伝ってもらいながら、子ども達が作りあげていきます。
まずは綿を手で切る作業ですが、松沢さんが「手だけを使うんじゃなくて、足も踏ん張ってみて」と子どもたちに声をかけます。慣れない姿勢に(女の子たちなので・・・)ちょっと恥ずかしそうでしたが、作っているうちに夢中になってきたようです。
綿を重ねていくごとに、手早く作業ができるようになりました。
「少しくらい形が崩れても、綿はまた直せるから大丈夫。」
と松沢さん。だんだん四角く、座布団の形らしくなってきました。あらかじめお母さんたちが縫ってきてくれた布に綿を入れて、いよいよ完成間近です。
布の口を縫う作業は、子どもたちも苦労したようですが、松沢さんの「大丈夫、大丈夫。出来るよ。」の言葉と、お母さんにもちょっと力をもらって、2人とも頑張って、最後まで作り上げました。
出来上がった座布団は、「クッションみたい」と子どもが言うくらい、ふかふかです。「おばあちゃんに作ってあげたい」と話している子もいました。出来上がったばかりのマイ座布団に座り、みんなで記念撮影です。
次回は3月下旬に提灯(ちょうちん)づくり講座を予定しています。
伝統の職人技を次世代を担う子ども達へ残していき、親子で飯田の良さを再発見してもらいたい、と始まった『まちかど博物館』事業も今年度3年目となり、4月初旬には、飯田美術博物館の市民ギャラリーに、職人さんの技や作品、親子講座の様子などを紹介する展示をする予定です。
手仕事の達人たちの魅力を、ぜひ親子で観に来てください。
掲載 01 21 2009
『まちかど博物館事業 ― 小学校高学年 親子体験講座 「手仕事の達人にいざ弟子入り」第1弾 裂き織り体験』が終了しました。
10月5日から11月15日の間に、5回に分けて5組10名の親子が講師の田中百合子さんご指導のもと、じっくりと時間をかけて古い布を裂いた糸を織り、お気に入りのランチョンマットを製作。見事に、一人一人味わいの違う作品となりました。
ここに参加者の皆さんの“声”を紹介します。
—— 参加児童の日記より ——
「楽しかったさき織り体験」
今日、さき織り体験をやりました。さき織りを教えてくれた講師の方は、田中百合子先生です。
さき織りとは、ぬのを5㎜ほどのはばにさき、それをはたおり機で織ります。
私は、さき織りでランチョンマットを作りました。あいいろを主に織り、部分的に赤・こん・黄色の組み合わせのぬのを入れて織りました。
完成してみて思ったことは、3色の組み合わせのぬのが、花火のように見えてきれいでした。お母さんのは、全部同じもようで織っていたので、かわいいでした。
「自分の家にもはたおり機があればなー」と思いました。これからも、さき織りをやってみたいです。
「10月17日 月曜日 晴れ」
おととい裂き織り講座に行きました。私は裂き織りをした事が無かったので、とっても楽しみでした。
私は赤色の中に、ところどころにこん色をまぜたポシェットを作ろうと思いました。教えて下さった田中百合子さんのを見ていると、どんどん進んでいってかんたんに見えるようですが、さいてきたボロ布の長さを調節したり、足をかえたりするのが大変でした。やり方は足のかた方を強くふみ、布をななめに通して、足のおす右左をかえておくにあるのを「トントン」とし、ななめに布をつめていく、これのくりかえしです。
最初は手まどってしまいました。でも、やっていくうちに、なれてきてこつがつかめてきたので、やっていくのが楽しくなりました。それに、百合子さんやスタッフさんが
「きれいだね。」
「そうそう。うまいね。上手だね。」
などと言ってくれたので、うれしくて、もっと楽しくなりました。
出来あがってみると、とってもキレイです。これにお母さんが続けて作っていく事になります。とってもキレイなポシェットができると思うとうれしいです。そして最後に結ぶ結び方を教わりました。すぐに覚えられたので良かったです。とっても楽しかったので、またやりたいなと思いました。早くキレイなポシェットを使いたいです。
—— お母さん方のアンケートより ——
・「子どもに教えてもらいながら」楽しく、講師の田中さんの優しさに包まれながら作品を作ることができました。子どものやる気や積極的な姿を知ることもでき、とても充実した時間・機会・出会いをいただけました。
・“裂き織り”を通じ“物を作る”こと以上に“物をムダにしない。最後まで大切に使いきる。”という田中さんの精神が子どもに伝わったように思います。
・布を選ぶところから「こうしてみたい。ああしてみたい。」と子どもが夢中になっている姿を嬉しく思い、私も夢中になって作ることができました。
・“裂き織り”の指導だけでなく、作りながら、お茶をいただきながら、お聞きした人生訓が、心に残りました。田中さんの指導のしかた「そうです。そうです。上手にできたわねェ~。」声がけの中から学ぶことも多かったです。
—— 講師の田中百合子さんより ——
「一生懸命やらせていただきました。子どもさんは可能性のかたまり。誉めて育てたい。いい親子さんの姿に、私自身“喜び”と“力”をもらいました。ありがとうございました。」
田中さんと受講者さんの心と心が通い合う、ほのぼのと温かいぜいたくな時間を、丁寧に丁寧に積ませていただいた本講座。
受講者さんの小学校には、写真を掲示することで、雰囲気を感じたり、“裂き織り”を知っていただくきっかけにしていただきました。
年度末には、皆さんの作品を市役所ロビーに展示し、市民の皆さんにも見ていただきたいと思います。
掲載 10 23 2008
10月5日に『親子で体験裂き織り講座』が開催されました。これは『まちかど博物館』事業の職人講座で、飯田で伝統の技を受け継ぐ職人さんに、親子(小学校高学年)を対象に職人さんの技術を体験させてもらい、飯田の良さを再発見してもらったり親子の触れ合いを大切にしたいとの思いで始まり、今年で3年目になります。
今回は、講師にこの道30年の裂き織りの達人 田中百合子さんを迎え、親子でオリジナルのランチョンマット作りに挑戦です。初回は全員が田中さんに「裂き織り」についてのお話を聞き、1組ずつ日程を変えて裂き織りの体験をさせていただきます。
『裂き織り』とは、古くなった布を細く裂いて糸にして織り込んだ平織りのことです。江戸時代、貧しかった庶民が始めたと云われています。
体験の場所は、講師である田中百合子さんの自宅です。「まちかど博物館」の看板の掲げてある玄関を入りお部屋におじゃますると、テーブル掛けやマットなど裂き織りで作った田中さんの作品が至るところに見られます。床の間や壁には季節の花や掛け軸が飾ってあり、お部屋を拝見するだけでも田中さんが季節感を意識したり、手作りやモノを大切にする生活を送られているのが伝わってきます。さすが職人さんです。
バックやこたつ掛け、さらには背広の作品もあり、「ワーすごい!」「裂き織りでここまで出来るんですか?」「ステキな生活ですね~」とお母さん達も絶賛です。
「布だけじゃなくて、とうもろこしの皮や竹でも作れますよ。いろいろ試してみてくださいね。」と田中さん。
田中さんのお話が終わった後は、体験で使う古布選びです。
世界に一つだけの自分の作品を作るとあって、子どもたちもお母さんも自分が気に入るまでじっくり選んでいます。
「5ミリ位の幅に裂いてみてください。縦に裂くと簡単に裂けますよ」と田中さん。
「あれ?ちょっと堅いな。」「縦と横が違うみたいよ。」お母さんたちが子ども達に「上手に裂けるね、ちょっと教えて。」こんな会話をしながらだんだんコツを覚え、最初はたどたどしかった布を裂く音が「ピーッ!」と気持ちのよい音に変わってきました。布がこんなに簡単に裂けるとは驚きです。
布が裂けたら、さっそくトップバッターの体験者Mさん親子が裂き織り体験です。
織り機が1台のため、まずはお子さんからです。「よこ糸を通したら、右足を踏んで・・・」田中さんの指導にAちゃんはすぐにコツを覚えて、両手と両足を上手に使って織っていきます。「そうそう!その調子よ!」田中さんが応えます。
途中で使っていた布が終わってしまい、同じような模様の布を使いましたが、微妙な色の違いが味があってとてもステキです。
約1時半ほどで作品が完成しました。「上手だね~。綺麗に仕上がっているよ。」お母さんや田中さんの言葉に、Aちゃんは大満足の笑顔です。
続いてお母さんがチャレンジです。お母さんが織っている隣でAちゃんが心配そうに覗き込んでいます。時々何かお母さんに話しては、アドバイスしているようです。2人とも時折顔を見合わせてはにっこり。親子の時間が流れます。
お母さんとお子さんの世界に一つだけのランチョンマットが出来上がりました。田中さんも、2人の出来栄えに大満足の様子でした。
講座の様子について、参加されたお子さんの小学校へ写真などを展示する予定です。
着古した着物を上手に使いまわし「使えなくなる」まで使っていた昔の人の生活を考えると、現代の使い捨ての生活が本当の豊かさではない、と感じてしまいます。
職人講座では、今年度、座布団や提灯作り体験を予定しています。飯田で伝統の職人技を守り、子ども達へ伝えていただける職人さんを今後も募集していますので、情報をお寄せください。
掲載 09 29 2008
城下町である飯田には、高度な技術をもった職人さんが何人もおられます。
生活に必要な物は簡単に手に入り、使い捨てにしがちな現在。本物の職人さんやていねいに手作りされた『もの』に触れることはなかなかありません。
平成18年度より飯田市教育委員会では、
① 地域の伝統工芸や職人さんの生き様に触れ、飯田のよさを再発見してほしい。
② 親子で職人さんに弟子入り体験させてもらい、楽しみながらやり遂げることで、個々(親も子も)のよさを発見し、親子のつながりをより深めてほしい。
という願いをもって『小学校高学年 親子職人体験講座』を開催してきました。
ご協力いただいたのは、
平成18年度
★ いながき工房(紬・草木染め) 稲垣昭吾さん

★ 牧島刺繍店(ミシン刺繍) 牧島 隆さん


★ 吾妻屋曲物店(曲げ物) 小笠原達夫さん


平成19年度
★ 金山布団店(ふとん) 松澤登喜子さん

★ 綿屋提灯店(ちょうちん) 原 章二さん

★ 田中裂き織り工房(裂き織り) 田中百合子さん


の6人の職人さん方です。
飯田が『人形劇フェスタ』で活気づく8月始め、6軒の工房や店頭には、『まちかど博物館』の看板を設置させていただきました。これは、昨年度公募で飯田長姫高校美術部の小松さんがデザインしてくださり、阿智村で工房 菜やを営んでおられる水上雅彦さんご夫妻により、自然の木を生かして丁寧に作られた看板です。
道ゆく人に「これは何の看板かな?」と興味を持ってもらい、『飯田の宝ともいえる職人さんの技術と精神』がそこにある事を知ってもらいたいと思います。今後も親子体験の講師や見学等でご協力いただける職人さんを募集し、ご協力いただき、飯田の良さを広く伝えるとともに、いずれは飯田に帰ってきて地元をもり立ててくれる子どもたちの“育ち”にお力添えをいただきたいと思います。
今年度の親子体験講座第一弾は、10月5日から行われる『裂き織り体験』です。続いて2月に『座布団づくり体験』3月に『提灯づくり体験』と、普段なかなかできない体験が用意されています。小学校高学年の子どもさんとお家の方、時間を作って『手仕事の達人にいざ弟子入り!』してみませんか?
まちかど博物館マップはこちら
掲載 04 03 2008
提灯作り体験講座
こちらは地育力ブログ編集スタッフが、満を持しての弟子入り。半日間、職人の心に触れて参りました。
講師は大正6年から続く提灯屋、綿屋さんの3代目御主人、原章二さんと奥さんの久美子さんです。工房に入ると、そこには大小様々な形の提灯の型が並び、和紙や澱粉のり、墨の交じり合った不思議な香り。一気にタイムスリップした気分です。
職人さんの手ほどきで作らせていただいたのは、昔の人々が懐中電灯代わりに夜ぶら下げて歩いたというぶら提灯。聞けば昔は雑貨屋に様々な言葉を書いたぶら提灯が売られていて、大変な人気だったのだそうです。
提灯作りの手順をご紹介します。
① 木型にひごをらせん状に巻いていく。
② 上下に曲げ輪をはめ、木綿の糸を①で巻いたひごにくくりつけていく。
③ ②でできた骨組みを台に固定し、澱粉のりをつけて和紙を張っていく。
④ 張った和紙ののりが乾いたら、型紙を裏に当てて、好きな言葉を写し取る。
素人弟子はまごついてばかりですが、それでも、本物の品々に囲まれ、ひたすら手作業に打ち込む半日間は、実に気持ちの良い充実した時間となりました。出来上がったぶら提灯を手にちょいとそこらに夜の散歩に出かけたくなり、思わず、いにしえの人々の暮らしに思いを馳せます。
材料の一つ一つ、道具の一つ一つにこだわり、完全手作業で毎日提灯を作り続けている若主人原さん。特に譲れないのは和紙の質だと言います。雪にさらして紙を白くする伝統技法を用いる岐阜高山の和紙職人さんから、毎年1年分を仕入れてくるんだとか。触らせていただくと、その薄さと強さに驚き、そしてほのかな明かりをかもし出す柔らかい紙の色合いに魅せられます。使用するのりは添加物の全くない澱粉のり。自宅で粉から煮詰め、作る提灯の種類や季節によって、勘で濃さを調節します。
こんなこだわりだらけの手作り提灯、今はもうあまり使われていないと思っていませんか? 実は飯田市内のお宮のお祭りで使われる提灯の多くを原さん一家が手がけています。新盆の提灯も毎年多くの注文を受けるそうです。飲み屋の赤提灯だって現役です。こちらを目にされているかたのほうが多いかもしれませんね。
3回にわたって紹介してきました職人講座、いかがでしたか?
来年も体験する機会があると思います。是非「弟子入り」してみませんか?
掲載 04 01 2008
座布団作り体験講座
昔はどの家庭でも綿を入れた布団を作って使っていました。いまや化繊の布団が主流で、自宅で作るどころか、本格的に布団を作るプロの職人さんも減ってしまいました。しかし、飯田にはまだいるんです、こだわりの職人さん。先代から引き継いだ技を守り続け35年の松沢登喜子さん。本物の自然素材と睡眠に対する強い思いを持って日々布団を作られています。
そんな講師のもとで、今回5組の参加者は座布団作りを体験させていただきました。
第1回は裂き織りと同様「お話を聞く会」。松沢さんの働く金山ふとん店に参加者が集い、松沢さんのプロフィールや素材に対する思い、そして睡眠改善インストラクターの金山さんより、人生の3分の1を占める睡眠と、その睡眠をより快適にするための布団のお話を聞きました。綿や羽毛、駱駝の毛など布団の材料となるものを実際に触らせていただき、皆感激。後半は松沢さんに実際座布団をつくる様子を見せていただきました。あれよあれよという間に魔法のように綿が重ねられ、折りたたまれ、10分足らずで袋にスッポリ収まってしまいました。え?もしかして簡単?いえいえ素人はそういうわけにはいきません。
第2回は東野公民館にて。親子で綿との格闘が始まりました。四苦八苦しながら、綿を切り、重ね、また切り、また重ね、を繰り返すこと数回。やっと手元の綿の山が重ね終わると、今度は四隅の角を作り、形を整えます。これがなかなか難しい。なかなか思うような形になってくれません。袋生地に何とか入れ終わった頃には2時間以上経っていたでしょうか。最後に袋を閉じて縫い付け、座布団の真ん中におへそを作ってやっと出来上がりです。格闘を終え、参加者の誰もが初めて触れる天然綿のふわふわの座布団の感触と、自分で作り上げた達成感に浸り、あらためて職人・松沢さんの技術に感服したのでした。
感想の一部です。
● 布団のことだけでなく、綿のことや睡眠のことなどたくさんの知識を教えてくれたので、とてもよかったです。松沢さんが10分足らずで座布団を作っていたことに驚きました。(小6女の子)
● 座布団に使う綿はさわったことがなかったけど、とても気持ちよかったです。綿をカバーに入れる時とカバーをぬう時が難しかったです。座布団は勉強机のいすに使っています。(小6女の子)
● My座布団になりました!!毎日使ってます。(中1女の子)
● おもしろかった。わたがふかふかしていてよかったです。(小4男の子)
● 完成させるのに必死でした。(お母さん)
● 本物の座布団は材料から違うし、1枚仕上げるにも何時間もかかるんですね。でも30年も使えると聞き、またびっくりしました。そのようなお仕事をされている方々に感謝の気持ちを忘れないよう、使う私たちも生活していきたいです。(お母さん)
● 「ふとん」の奥深さを感じました。子どもが楽しそうにやっていました。(お母さん)
● これからも「本物」を伝えていってください。(お母さん)
● 毎日なにげなく使っている布団をもう一度見直す機会になりました。何か生きるパワーをもらった気がしました。この出会いがまたどこかでつながって、人と人との輪が広がっていくように思いました。(お母さん)
次回は、「提灯作り体験講座」を紹介します。
掲載 03 31 2008
私たちの住む街飯田にはスゴイ人たちがいます。
-こだわってモノを作り、こだわってモノを使い、こだわって生きる-
そのこだわりは、まさに街の貴重な宝物です。
そんなこだわりの達人たちに2月から3月にかけて計20名が弟子入り。
貴重な技の一端を体験させていただきました。
今回から3回に分けて講座の様子をご紹介します。
裂き織り体験講座
裂き織りは、身近な古布を細く裂いて緯糸にして織り込む織物。江戸時代、貧しかった庶民が古着を最後の最後まで使い、とうとうぼろぼろになった生地を裂いて織り、また使ったのが始まりと言われている、いわば究極のリサイクル技術です。
この裂き織り体験の講師は田中百合子さん。この技とともに生きて30年の大ベテランです。古布を裂いて織り、ショールやラグマット、タペストリー、それにバッグやスーツまで生活を彩る様々な作品を作っておられます。物を大切にする心と美しい作品を求めるセンスを教えてくださいます。
1月27日、講座の第1回目は「お話を聞く会」。田中さん宅に全参加者が集まりました。自己紹介の後、田中さんが今までに作ってこられた作品の数々を見せていただいたり、田中さんご愛用の機を前に、織り方の手順を教えていただいたりしました。
2回目はいよいよ各組に分かれて実際に裂き織りにチャレンジです。参加した4組の親子は、それぞれ好きな色の古布を手に、生まれて初めて機と向き合いました。赤や藍、水色など色とりどりの古布を約1cmの太さに細長く裂き、機に通し、踏み板を踏みながらパタパタと3~4時間根気強く織り込んでいくと、元がボロ布とは到底思えない、素敵なランチョンマットやバッグが出来上がりました。
感想の一部をご紹介します。
● 昔の道具の仕組みやはたおりのやり方などがわかってよかった。またいつかはたおりの体験がしたいです。(小4女の子)
● てづくりのものを体験出来てよかった(小5男の子)
● とってもおもしろかった(小4女の子)
● 古着などを利用して織物をし、違うものを作るって凄いですね。自分で工夫すれば色や形も同じではなくて・・(お母さん)
● 私の中では、機織り=つるのおんがえしでしたが、反物一つ織るのにどれだけ大変で、着物一つ作るために昔の人は長い時間かかっていたことと感心します。手仕事が苦手などと言っていられなかったことでしょう。(お母さん)
● この10年ほどの間、子育てと仕事に追われて、ゆっくりと「何かを作る」という時間がありませんでした。今回の講座では子どもだけでなく、親も一つの作品を作ることができて、とても楽しく素敵な時間を過ごすことができました。(お母さん)
次回は、「座布団作り体験講座」を紹介します。