各中学校が夏休みに入った7月28日、29日、「結いジュニアリーダー」育成講座の2回目が開かれました。
今回は、遠山郷での体験学習。1日目の28日は、下栗を舞台にして行われました。
この日参加した生徒は10名。ほとんどの生徒は下栗が初めてでした。飯田から車で約1時間。上村地区に入ると美しい山々、そして遠山川の清流が目に入ってきます。車は、上村小学校の脇を通り、下栗を目指して上っていきます。途中、先日の大雨により土砂の崩落した跡が何カ所か見られ、生徒たちは流れ出した土砂の多さに驚いていました。
急坂を上り下栗地区へ入っていきます。南アルプスの山々が見えてきます。しかし、車窓から下方を眺めればはるか遠くに遠山川が見られます。生徒たちからは「こんなに険しい所に集落があるんだね」と驚きの声が聞こえてきます。
1日目の体験は「農業体験」。下栗地区の「上中根農園」でお世話になりました。今日の作業は芋掘り。全国的にも有名な「下栗芋」の収穫のお手伝いです。
農園の胡桃沢さんから芋掘りの説明を受けます。本格的な芋掘りは、どの生徒も初めてです。その上、下栗の畑は傾斜地にあります。胡桃沢さんは、茎のつかみ方、ねじり鎌の使い方、茎についている芋の取り方、掘った芋の袋への入れ方、傾斜地における袋の置き方に至るまで、一つ一つ丁寧に教えてくれます。そのお話は、胡桃沢さんの長年の経験で得た芋掘りの技とでもいうのでしょうか。
下栗芋は、急傾斜地で作られているため日当たりがよく、だからとても美味しいのです。また、水はけがよく柔らかい土だからとても栽培しやすいそうです。生徒たちが茎をつかんで持ち上げると、容易く土から芋が顔を出します。面白いように、芋が掘れるのです。しかし大変なのは、茎に付いてこなかった芋。茎の周辺には、まだ土の中に芋が埋まっているのです。それを探すのが苦労です。生徒たちは、芋に傷をつけないようにねじり鎌を丁寧に扱いながら、芋を探していました。
しばらくすると掘った芋が、箕に一杯になりました。今度は、それを袋に入れ小屋に運ばなければなりません。結構、力のいる仕事です。男子生徒が中心になり、運ぶ仕事を受け持ちます。
中学二年生ともなると、芋の入った袋をなんなく持ち上げ運んでしまいます。あっという間に片付いてしまいました。
約1時間30分ほどの体験でしたが、多くの芋が収穫でき、胡桃沢さんも大喜びでした。そして、お手伝いしたご褒美にとジャガイモを一人1㎏ずついただきました。
下栗芋で作る田楽はとても有名で、エゴマやみそを混ぜたたれを付けて食べます。胡桃沢さんの奥さんは、そのたれと蒸かしたジャガイモを用意してくれ、生徒たちに食べさせてくれました。
「芋とたれがマッチしていて、とてもおいしかった」
「芋のおいしさが初めてわかった気がした」
が生徒たちの感想でした。
一休みした後は、ブルーベリーの収穫です。胡桃沢さんの裏山にあるブルーベリー畑に案内されました。
紫色に実ったたくさんのブルーベリーに、歓声を上げます。胡桃沢さんの「しっかり食べてください」の声に、甘い実を求めて歩きます。木によって甘さが違います。また、1本の木の中でも実の付いている場所によって甘さが違います。生徒たちは、そんな甘さの違いを感じながら、ブルーベリーの味を楽しんでいます。「こんなにたくさんのブルーベリーを食べたのは初めて」という生徒がほとんどでした。芋と同じように、「こんなに美味しいとは思わなかった」と、多くの生徒が感想をもらしていました。
また、たくさんのブルーベリーのお土産を頂き、上中根農園での農業体験は終了しました。
この下栗の里は、古くから自然の恵みを求めて人々が暮らしてきた場所です。胡桃沢さんは、この地に生まれこの地を知り尽くしています。だからこの地にあった美味しい作物を生産できるのです。
南アルプスの絶景を楽しみながら、下栗の風土を味わえた2時間の農業体験でした。
(生徒の感想から)
〇 ジャガイモ掘りは、久しぶりでした。暑い中、同じ姿勢でずっとやるので、立つときが大変でした。また、農業は手間のかかる仕事だと思いました。手間をかけるから美味しいジャガイモが収穫できるのだと思いました。
〇 農業の大変さが少しわかりました。また作物への愛情のかけ方が大切だということも教えていただきました。
〇 高級なジャガイモだと言われて、掘るのがすごくプレッシャーになりました。掘るのは意外と簡単だったけど長時間やっていると腰が痛くなりました。



