8月4日火曜日。長い梅雨がようやく明けたのでしょうか。久しぶりの晴天に恵まれた夏休みに、飯田市内から41人の親子連れが集まりました。
夏休み恒例となった「親子で行く。地元産業見学ツアー」も今年で3回目です。
今年の見学地は、飯田卸売団地内にある「㈱飯田青果」と「㈱戸田屋」、飯田市切石にある「喜久水酒造㈱」、そして、ツアーの最後には「和菓子作り体験教室」が待っています。
㈱飯田青果では、野菜などのせりが終盤を迎えていました。
せり人の元気のいい掛け声に、買い手が素早く反応しています。
「え~これ、ダリア、◎◎◎円!」「▲▲▲円!」・・・
あっという間に流れて行き、いくらで買値が決まったのか私たちにはわかりません。
「ここにある野菜や果物の値段は、市場が決めているんではないんですよ。あくまでも買い手が決めているんであって、市場は場の提供をしているにすぎません。」
と、飯田青果の社長さんのお話に、参加者はうなづいていました。
ここのところの長雨の影響で、野菜や果物の大きさや味などの質が低下しているとのこと。それでも立派に育った沢山の野菜や果物に、興味深く親子で見入っていました。
続いて、近くにある㈱戸田屋に歩いて移動です。
戸田屋は、半生菓子の企画・販売を中心にしている会社です。砂糖や小麦粉などを、地元の菓子・食品関連の会社へ販売することも行っているそうです。
この日は、何種類もある半生菓子をパッケージングする工程を見学させていただきました。
「飯田の半生菓子はね、100g当たり320kcalしかないんです。とても健康的な食品なんですよ!」
工場の方からのお話を聞くと、お母さん方が顔を見合わせてニコッとしていたのが印象的です。
飯田市地方卸売市場での見学がひと通り終わり、次の見学地「喜久水酒造㈱」へと向かいました。喜久水酒造は、飯田を代表する酒蔵です。
工場敷地内の奥にある「翠嶂館(すいしょうかん)」に案内され、そこで会社の概要と酒造りについての説明を受けました。
勉強をした後は、館内に用意されたお酒や酒造用の水の試飲を楽しみました。
しばらくすると、一人のお母さんがお酒を手にきょろきょろしています。
どうやらご購入希望の様子。説明していただいた課長さんも慌ててレジへと向かいました。
すると、次々とお酒を手にされる方々がレジの前に並び始めます。
大勢の皆さんが購入され、課長さんも思わぬ「お客さん」にひたすら感謝されていました。
山都飯田で昼食と水引製品のショッピングを楽しんだ後、いよいよ最後のプログラム「和菓子作り体験」の会場へと向かいました。
松尾公民館の実習室で、私たちのことを待っていただいていたのは、今日の講師「得月(とくげつ)」の棚橋さんです。
早速、棚橋さんによる和菓子作りの実演から始まりました。
餡に色を付ける色素が数種類用意されています。色を混ぜ合わせるために餡を練る手つきは本当に見事な早さです。木の道具を使って筋を付けていくと、あっという間に桜の花やイチョウの葉になりました。
ため息をついている暇もなく、早速自分たちで作ることに。何を作ろうか、親子で相談しています。
棚橋さんの作ったものを真似してみようと考えた子もいれば、独創的なものを作りたいと思った子もいるようです。
初めに用意された白と黒の2種類の餡が、粘土細工のように様々な色や形に変化していきました。
中でも、誰よりも黙々と集中して作っていたA君。しばらくすると、明らかに「みかん」とわかる作品が出来上がりました。
周りの大人やお友達から「すごいね!」と褒められたA君。
物を作ることが好きなんでしょうね。この地域で和菓子作りの後継者となってくれたらうれしい限りです。
1日がかりで終了した今回の見学ツアーは、「食」をテーマに企画しました。
参加した保護者の皆さんからは、
「地元の産業のことを知ることができてよかったです。子どもたちが飯田に就職してくれたらいいなって思います」
といった声が寄せられました。
また、子どもたちからも、
「お酒を造る大変さがわかったけど、僕も早くお酒が飲めるようになりたい」
「和菓子が上手にできたけど、やっぱりプロはすごい!」
こんな感想をいただき、今まで知らなかった世界に感動したことと思います。





